【札幌市中央区の不動産売却】一括査定サイトの上手な使い方(2)

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不動産一括査定サイトのデメリット

 

前回のテーマは不動産一括査定サイトのメリットなどについてでした。今回はデメリットについて解説いたします。

 

 

不動産会社の思惑とは?

 

前回、一括査定サイトを利用するメリットとして、他社との競合によって熱心に対応してくれることが期待できると解説しましたが、実はそれが逆にデメリットになる場合もあります。

 

不動産会社は、対象不動産の査定額を算出してくれますが、競合他社を意識する余り、顧客にアピールしたいと考え本来の査定額よりもわざと高い額を提示するケースがあるからです。売主としては、少しでも高い価格で売却したいという考えが働くのが普通ですので、より高値を提示してきた不動産会社を選ぶ傾向にあります。

 

例えば、不動産会社の一つが、極端に(不当に?)高い査定価格を提示してきたとしましょう。「ここは、こんなに高く売ってくれるんだ!」とちょっと期待していまいますよね。

 

もちろん最初から適正な査定額を提示してくれる良心的な不動産会社も多いのですが、レベルの低い不動産会社は「とにかく販売をまかせてもらってから、あとのことはそのときになってから考えよう」とばかりに、成約の見込みがない高い査定価格を提示してきます。

 

勘違いし易いポイント~査定は価格競争ではない

 

 

ここで勘違いし易いポイントを確認しておきましょう。

 

売却査定は、不動産会社が 『仲介』 (不動産取引では、売主と買主の間を不動産会社が仲立ちすることで、不動産会社が購入希望者を探します。)で購入希望者を探す場合の適正な売出し価格の提案です。

 

不動産会社が買取るのであれば、売主としては一番価格の高いところへ売るのが当然ですから、不動産会社同士で最高額を競う価格競争があった方が高く売れた分が売主の利益になります。簡単にいえばオークションみたいなものです。

 

不動産一括査定サイトと似ているもので身近なものといえば、車の一括査定サイトがあります。

 

サイト上で車種と年式を入力すれば、複数の中古車販売業者が買取り価格を提示してくれますので、一番高いところに売ればよいというものです。不動産一括査定サイトと仕組みは同じですが、決定的に違うのは車は中古車販売業者が買取るということです。

 

不動産の『仲介』の場合には、最高価格ではなく、価格が適正ということが大事なポイントとなります。 『仲介』と『買取り』を混同してしまうと見るべきところが違ってしまいますのでお気をつけください。

 

(※参考に関連記事「不動産売買には「仲介」と「買取り」の2種類がある」もご覧ください。)

 

サイトの表現にも誤解を生む原因がある

 

 

どこの一括査定サイトも「高く売るなら」「高く売ろう」などを前面に出したコピーが目につきます。

 

「高く売りたい」という売主の当たり前の心理に対して訴求するばかりに、「一番高値を付けたところで売ればよい」という誤解を生む側面があるのではないでしょうか。

 

「高い査定額の提示」 それは売主の利益になるのか?

 

家を売りたい人は、不動産会社の査定を受けて、いちばん高く売ってくれそうな会社と契約することでしょう。そう考えると、「査定」は不動産会社の営業活動でもあるといえるのです。


ですから、不動産会社が、できるだけ高い査定額(もちろん相場からあまりかけ離れ過ぎない範囲で)を出して契約を取ろうとするのは当たり前の行動といえます。


一括査定サイトの場合は、すでにライバルがいることが明らかなので、そうした傾向が強くなるという側面があることは否定できません。なかには、契約を取るために、「多少の無理」がある査定額を出してしまうケースがあるかもしれません。

 

本来、不動産会社としても「売れなければ手数料がもらえない」わけですから、成約の見込みがない高い価格で販売をまかされたところで売り上げにつながらないはずなのです。しかし、受託できなければそれで終わりですが、とりあえず販売を受託しておけば何とかなるかも知れないと思い受託することだけを目標にしている不動産会社が存在します

 

相場より高い価格で売りに出したらどうなるでしょう?

 

 

人気物件や希少物件であれば話は別ですが、当然ですが割高な価格で売れる可能性はほとんどありません。普通にスーパーに並んでいる商品と同じです。

 

売れなければ、通常は販売価格を下げることになります。それでも売れなければ更に販売価格を下げる・・・その繰り返し。結局は相場価格でしか売れないということも考えられます。よくあるパターンと言ってもいいでしょう。

 

販売期間がズルズル伸びていくと、ずっと売れ残っている物件のイメージがついて、ますます売れない負のスパイラルに陥ってしまう恐れがあります。そうなると大幅に価格を下げざるを得ない最悪の状況になってしまいます。

 

(※参考に関連記事「不動産売却にかかる期間」もご覧ください。)

 

不動産会社の思惑で査定額を調整してくるところもあるということを念頭に置いておいた方がよいでしょう。

 

どうすれば見極めることができるのか?

 

比較すればある程度は見抜ける

 

何社か査定額が出揃えば、査定価格を見比べてください。

 

多少の差異はあると思いますが、ある程度の幅に収まる査定価格が並ぶのではないかと思います。極端に高い・安い査定価格は疑ってかかる必要があると思います。

 

相場感覚を身につける

 

 

不動産売却の流れを知ろう」でも述べましたが、相場を事前に把握することは重要です。適切な価格で市場に出すためにも、売却相場を自ら確認し、不動産会社の査定額が明らかに変でないか、判断する相場感覚を身につけることも必要でしょう。

 

SUUMO」「at home」「LIFULL HOME'S」などの不動産ポータルサイトで現在の売り出し価格を確認したり、国土交通大臣が指定した不動産流通機構が運営する「REINS Market Information(レインズ マーケットインフォメーション)」というサイトで成約価格を確認することもできます。

 

査定価格の根拠を確認する

 

また、不動産会社の査定額がなぜこの価格になったのか、その根拠を知ることが重要なポイントとなります。

 

不動産価格の査定には、法律において、不動産を売り出すときの価額又は評価額について意見を述べるときは、その根拠を明らかにしなければならないと定められています(宅地建物取引業法 第34条の2第2項)。

 

メールや口頭で価格を報告するだけという不動産会社もあるようですが、きちんとした不動産会社は価格の根拠を示した『査定書』を提出してくれます。

 

『査定書』の作り方も各社様々ですので、しっかりと分かりやすく作られているかを見ても不動産会社の姿勢やクオリティを図ることもできますし、査定額の根拠がしっかり説明されているかというところは重要です。

 

そして、査定価格が適正かどうかを営業マンに直接確認することです。

 

できれば、直接会って価格根拠の説明をしてもらってください。そして、この価格で3ヶ月(一般的な媒介期間)で売れるかどうか尋ねてみましょう。

 

査定価格と営業マンの感覚に差がある場合、売れない時のトラブルを避けようという意識が出ますので、お茶雄濁したような表現や曖昧な回答をしようとするものです。値下げを前提にしたり、市場に出してみないと何とも言えない、など査定書とは違う弱気な発言で逃げるようなら、その査定価格を疑ってみてもよいかも知れません。

 

営業マンの意気込みを聞く

 

 

不動産の価格は、買い手があって初めて決まるものなので売り出し価格に正解はありません。競合の売り出し状況や時期的な外的要因もありますが、不動産会社の営業スタンスや営業マンの意気込みによっても多少変わってくるものです。

 

他社と比較して高い場合でも、 「査定物件は得意なエリア」「査定物件を高く買ったくれそうなお客様がいる」など、不動産会社によってさまざまな理由で自信がある場合は、他の不動産会社より「高値」の「査定価格」になって当然です。 「査定価格」とは、査定を実施する不動産会社が「売れると思う価格」の提案ですので、販売力に自信がある不動産会社の査定価格が高くなる可能性は充分に考えられます。

 

精神論とは非科学的な思われるかも知れませんが、営業マンの意気込みは大事です。

営業マンに真摯で前向きな姿勢があるか、実際に会って見極めることをおすすめします。

 

 

「一括査定サイトの上手な使い方」の次回は、不動産一括査定サイトの効率のよい使い方について解説いたします。

 

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