【札幌市中央区の不動産売却】一括査定サイトの上手な使い方(3)
不動産一括査定サイトの効率のよい使い方
前回のテーマは不動産一括査定サイトのデメリットなどについてでした。今回は効率のよい使い方について解説いたします。
複数の会社から一度に連絡がくる・・・
一括査定サイトで査定の申込をすると、マッチングした各不動産会社から連絡が入ります。
「メールで査定結果が自動的に送られてくる」こんなイメージをもつ方が少なくないのですが、各不動産会社からの連絡はメールもありますが、電話が入ることが多いでしょう。
不動産会社は競合する会社があることで、他社よりも早く売主へ連絡を取りたいという考えが働きますので、「すぐに電話」が当たり前になっています。
複数の会社に査定依頼できることはメリットなのですが、逆にいうと、複数の会社から連絡がきてしまい対応する手間が増えてしまうことになります。対応する会社はその時で違いますが、仮に5~6社から一斉に連絡がくれば、もちろん返答するだけでも大変です。
不動産会社からの連絡は、売主のご事情や考え、物件の状況などをヒアリングするのが目的です。サイト上で入力できるのは最低限のため、より多くの情報を得て、より精度の高い査定結果を出そうとします。もちろん、売主と直接対話することで自分を覚えてもらって複数の会社の中から選んでもらおうという思惑があるのも当然といえるでしょう。
連絡が取れなければ何度も電話がかかってくるかも知れませんが、不動産会社は善意を持って電話をしてきているとご理解いただきたいと思います。
不動産一括査定サイトは、ネット経由で簡単に査定依頼できるので「ラクに査定依頼したい」という動機が少なくないと思います。しかし各不動産会社とのやり取りはマンツーマンとなりますので、ここの手間は覚悟しなければならないところです。
もっとラクに査定してもらえる方法とは
まずは、不動案売却一括査定サイト イエウール を利用して、不動産会社に査定依頼までの流れをみてゆきましょう。
イエウールのフォームはチャット風の形式で情報を入力する仕様になっています。
入力画面で求められた情報は次の3種類。
<査定依頼時の必要情報>
- 物件所在地(都道府県、市区町村、町名、字/丁目)
- 査定希望の物件詳細(住所、広さ、間取り、築年数、査定物件との関係、番地、現在在住か否か、専有面積、間取り、築年数、物件の状況、依頼理由)
- 査定依頼者の個人情報(名前、年齢、メールアドレス、電話番号)
ポイント1:「机上査定」を選択しよう
次に、査定方法として「訪問査定」と「机上査定」の選択をしていきます。サイトには「訪問査定は机上査定に比べて細かく評価するため、価格の精度も高くなります」と書いてあります。
査定方法 | メリット | こんな人に |
机上査定 |
・物件情報だけで査定可能 ・短時間でおおよその査定額が分かる |
・とりあえず価格の目安を知りたい人 ・急いで価格を知りたい人 |
訪問査定 | ・正確な査定価格が分かる |
・正確な価格を知りたい人 ・売却を具体的に考えている人 |
確かにそのとおりなので、売却を前提とした査定であれば迷わず「訪問査定」を選択すべきです。しかし、今回のコンセプトは「ラクに査定依頼したい」ということなので、あえて「机上査定」を選択します。
「訪問査定」を選択すると最大6社をお招きして物件を見てもらう必要が出てきます。一括査定サイトのメリットを十分に活かすために、すべての不動産会社と会うということの意義は大きいのですが・・・大変です。
「机上査定」であれば、初動の電話対応は必要となりますが、すべての不動産会社と会うよりエネルギーを消費せずに不動産会社の対応等をみることができますので、面接の書類選考のような感じで一次審査を行ってしまいましょう。
簡易的なものになりますが査定書で相場を把握することもできますし、査定書のつくり方でも各不動産会社の差を感じることができるのではないかと思います。
ポイント2:不動産会社をふるいにかけよう
イエウールのサイトでは最後に表示された不動産会社をユーザーに任意で間引くことができます。サイトではあえて説明はしていませんので見落としがちですが、チェックを外すことで対応する不動産会社を少なくできるので、ここでふるいにかけることで更に後々の対応がラクになります。
しかしサイトに掲載された限られた会社紹介の情報だけで選別するのは難しいかも知れません。直感を信じるか、判断できなければ無理をせずにここで間引くのはあきらめましょう。
ポイント3:不動産会社の担当者と会って疑問をぶつけよう
これが最終審査の面接です。
一次審査を通過した不動産会社をお招きして「机上査定」を行ってもらいます。
事前に電話で話もしているので会話もしやすいですし、机上査定の査定書が事前に手に入りますので、疑問点や聞くべきところを予習することができるのもメリットがあると思います。
どうしよう・・・1社に絞れない
場面によって媒介契約書の種類を検討しよう
この会社もよいけれど、この会社も捨てがたい・・・ということで悩まれる場面もあるかも知れません。
その時は、1社に絞らず複数の不動産会社に同時に依頼する方法もあります。
不動産会社に売却を依頼する場合には、「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」「一般媒介契約」3つの形式があり売主が選ぶことができます。それぞれメリット・デメリットがありますのでケースに応じて選択しましょう。
(※参考記事 「媒介契約の種類と特徴」もご覧ください。)
売る予定がないという方へ
どんな用途でも問題ありません
一括査定サイトをご利用のユーザーの全てが、売却を考えているわけではありません。
「興味本位で」「今いくらくらいなのか相場が知りたかっただけ」「売ることは考えていません」・・・という方でもまったく問題ありません。
一括査定サイトのお客様とお話したときに、「査定書をお送りします」というと、「軽い気持ちで申込してしまったけど売るつもりはないのでそこまでしてもらうと申し訳ないよと」言われたこともあります。
不動産会社は確かに一括査定サイトで売り物件を獲得できればと期待します。しかし、直接仕事にならなくてもお客様に会社を覚えてもらって、将来的に売却を考えるときに声をかけてくれればよいと考えますので、何もメリットのない話ではありません。
ですから、遠慮することはないのです。
また、不動産会社は、売る気のない方に無理に売らせることはできませんので、過度に警戒する必要もありません。
ご安心ください。
あとがき
不動産一括査定サイトの3つのメリットを活かす
不動産一括査定サイトの主なメリットは、
- 時間やコストが節約できる
- 物件に適した不動産会社をリストアップしてくれる
- 売買相場が把握できる
これを最大限に活かすために持論で書きましたが、いかがでしたか?
不動産一括査定サイトは、ユーザーにとって有益なサービスですし、今や不動産会社が売却物件を獲得するためのツールとして主流となりつつあります。ユーザーも様々な目的で利用されますので、これが正解ということはありませんが、参考にしてとことん利用していただければと思います。
最適なパートナー探しが、売却成功の第一歩です。
(※はじめての不動産売却に不安のある方は、匿名で気軽に相談できる「スマホでお家売却」をお試しください。)
不動産会社は、お客様の人生を豊かにするパートナー
ほとんどの方が、お家を売る経験は一生に一度あるかないかです。
不安なことも多いと思います。
一括査定サイトに申し込むと不動産会社からしつこい電話営業がくるのではないか、騙されるのではないかと・・・。
実は不動産会社も「ユーザーは警戒しているもの」と考えていますので、何かギクシャクしていると感じることもあります。
せっかくの「ご縁」です。面倒と思わずに不動産会社とまずは電話で話をしてほしいのです。それだけで少しだけでも不安は解消されますし、何より一歩前へ進みます。
そして、この人に任せたいと思える「信頼できる人」を見つけてほしいと思います。
不動産一括査定サイトのこれから
2013年にオックスフォード大学の2人の教授が発表した「雇用の未来」という論文では、アメリカ労働省で定められている702種類の職業のうち約半分がAIやロボットに取って代わられると結論しています。
不動産業もAIに代わられる可能性もあると言われています。不動産一括査定サイトは売主と不動産会社をつなぎますが、将来はテクノロジーの進歩により、売主と買主が仲介なしでマッチングできるようなサービスに様変わりするかも知れませんね。
次回は、媒介契約書の種類と特徴について解説いたします。
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